この不平等感は何なんだ?

引用

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E7%94%B0%E8%A1
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福田 衣里子(ふくだ えりこ、1980年10月30日 - )は、日本の政治家。民主党所属の衆議院議員(1期)。薬害肝炎九州訴訟原告団代表、厚生労働省「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会」委員を務めた。

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2ch では福田衣里子議員事務所に電話をかけても誰も応答しないという書き込みが散見される。もし、それが本当なら、福田氏は「国は自分たちの肝炎ウイルス感染 に対応する義務があるが、国会議員である自分は有権者に対応する義務が無い」と考えているとも取れる。いや、実際のところ、この人のwikiでの記述を読 んで私は大きな不平等感を感じた。何故、そう感じたかを以下に説明する。

私はコンゴの首都キンシャサから帰り職場に復帰したのだが、みん なやけにヨソヨソしい。はっきり言うと近寄ろうとしない。これは当然で、私が行った頃コンゴはエイズの本場として知られていたからだ。記憶が曖昧なのだ が、フランスの医療機関がキンシャサ市民(現地の言葉ではキノワと言う。江戸っ子のようなニュアンスがある)の50%がHIV陽性という調査結果を報告し ていた。私自身はエイズもエボラもたいして気にして無かったのだが職場同僚の不安があまりに大きいため、不安を鎮めるべく私は愛知県にある国立医療機関 (あえて名前はふせる)に電話をかけてHIV陽性か陰性かの診断をしてほしいと頼んだ。そうすると電話に出た医師はいとも簡単に要請を断った。私が是非、 検査してほしいと言うと「あなたはコンゴで何か悪い遊びをしたんですか?してない?なら検査の必要は無いですね」と言って電話を切ってしまった。つまり国 の医療機関が診断を拒否したのだ。

ここで怒るべきだったのかも知れないが当時のエイズは今と違い治療法が全く無かった。かかれば必ず数年 内に死ぬ病気だった。だから医師に見てもらってもハッキリ言って何の役にも立たなかった。さらに私がコンゴに行った動機はコンゴ音楽のライブ演奏を楽しむ ためであり、医師にしても

「何の目的でコンゴに行ったんですか?」
「ライブを聴くためです。朝までみんなと一緒に音楽を聴き踊りました。とても楽しかったです」

な どと答えられてはとても診る気にならないだろう。さらに当時はエイズ患者の治療にあたる医師や看護婦からも死者が出ていた。私はそれ以上、無理押しをしな かった。コンゴから戻って20数年たつが未だに症状が無いから多分、エイズもエボラも罹患しなかったのだろう。現在、エイズに関しては国が無料で診断に応 じている。この対応の差は一体、何なんだと私は思う。

で、福田衣里子議員が「勇名をはせた」肝炎訴訟に戻るのだが、実は私は90年代初頭 に肝炎ウイルス検査をしてもらった。窓口は地元の医院だが、当時は肝炎ウイルス検査は一部の医療機関しかできなかったようで、依頼してから3週間近くか かってやっと結果が届いた。結果は肝炎ウイルスに感染していませんという良好なものだったが私は1万円近いお金を請求された。何故なら当時、肝炎ウイルス 検査を依頼する人はごく少数であり保険の適用外だったからだ。それが今では国が無料で肝炎ウイルス検査をしてくれる。

福田衣里子議員の経 歴を読む時、私は大きな不平等感を覚えるのだ。オレの時は肝炎ウイルス検査に1万円取られた、福田氏が肝炎ウイルスに感染したのは確かに気の毒だが何でも かんでも国の責任にすればいいのだろうか?いや、それを言うなら国立医療機関は私が頼んでもエイズ検査を実質的に拒否したのだ。

私は過去 のエッセーで、日本社会はみんなと同じことをする者が最大利益をえる社会だと指摘した。要するに私のように自分の健康は自分で守るという人間は損をするよ うにできている。私は大きな不平等感を覚えるのだ。何故、自分の健康は自分で守るという考えの人間が国から粗末に扱われ、訴訟をおこして「ゴネる」人間が 利益を得て議員になるのだろう?

最後に1点指摘したいが、大学中退は学歴じゃないですよ、福田さん。卒業して学位をもらってはじめて学歴 になるのです。見苦しい糊塗をやめてハッキリ高卒と書いたらどうなんですか?昔、通訳ガイド試験が司法試験、公認会計士試験と並ぶ三大国家資格と呼ばれて いたころ私は一次試験に2回受かりました。それは運輸省(当時)の記録を見れば簡単に確認できる事実ですが私は「通訳ガイド一次試験合格者」なんて馬鹿げ た経歴を書いたことは一度もありません。学歴は卒業してこそ学歴なんです、資格試験は最終試験をパスしてはじめて資格になるのです。

国を責める前にもう少し、社会の常識を勉強されてはいかがでしょうか?